褒め上手なエージェントにおだてられた

転職のときにお世話になったエージェントに会ってきた。
転職してからのアフターケアも万全(笑)のエージェントだ。

何か困っていることはないかなどの近況を話しているうちに、社内の空席になっているポジションの話になった。
まあ日本の会社でいうなら副社長みたいなものか。

「あゆみさんがなったらいいのに」とエージェントに言われたので、「あはは、私は今の仕事が合ってます」と答えた。
なお、転職の際はいかに自分をアピールするかが決め手になってくるので、私は別にこのエージェントに謙遜や遠慮をしたことはない。今の仕事は自分に合っていると思っているが、これ以上出世したいとは全く思っていない。
また転職エージェントは人の採用が決まったときに紹介手数料をもらう仕組みになっていて、社内での昇格などからは全く手数料は入らない。なのでエージェントにとっては私が昇格しても別に利益はない。
しかしエージェントはさらに押してきた。「どうして? あゆみさんだってこの先まだまだキャリアアップしていくでしょう。専門職のままだと今よりは上がれないけれど、次に行くのなら今の業種はいいと思うけど」と。
「いえ、私はもうキャリアアップしなくていいです。専門職が合っていると思っているので。私はビジネスを引っ張っていくより、ビジネスをサポートする方が向いていると思っています」と、私はきちんと自分の適性を踏まえた上で回答した。

するとエージェントは「あなたは自分の能力を低く考えすぎている。もっといろいろなことが出来るのに」と言うのだ。

うーん……。
出来るか出来ないかと言われれば、そりゃもしかしたら出来るかもしれない。
でも、そこまでやりたくないんだよね。
もちろん会社員なのだから仕事のえり好みはできないし、今だってやりたくない仕事もしているが、それでも少なくとも自分が自信を持てる専門分野で働いていて、それは私にとってとても安心できるフィールドだ。
いろいろな人をまとめあげて、交渉して、ゴールを設定して、モチベーション上げて、成果を出して、なんていう仕事が私に向いているとは思えない。
前の会社で出世しかけたときに手痛い目にあって適応障害になったというのもあるが、やはり私は専門職が合っているのだと思う。


エージェントは「まあ、あと3年か5年かしたら考えが変わるかもしれないから」と言って笑った。
それで私も「それはまあ3年後5年後のことまでは分かりませんよね。もし気が変わったらいいポジション紹介してください」と言って笑っておいた。
別れてから、メールが来た。
「私はあなたはもっといろいろなことが出来ると思う」と。
「プレッシャーをかけるわけじゃないけど」と。

私はもう上に上がりたくない。
上がれと言われてもないのに上がりたくないというのも図々しい気がするけれど、本当にもうこれ以上上に上がりたくない。
これ以上上がるとまたストレスが跳ね上がることが目に見えていて、私にそのレベルのストレスはマネジメントできないだろう。
そして反面、今のポジションは低くもないので、緻密な事務処理も求められない(部下やアシスタントに任せられる)から、私にとって苦手な事務作業によるストレスもほとんどない。(これは前職での左遷中にとてつもないストレスだった)
ある意味、今ぐらいの中間管理職は私にとって過度の人間関係のストレスもなく、過度の事務処理ストレスもなく、ちょうど適当な位置づけなのだ。

それでも。
数多くの人を見てきたであろうエージェントから「もっと上に行ける」「キャリアアップを考えて」と言ってもらったことは、嬉しかった。

しかしこのエージェントが私がもっと上に行けると考える理由の一つは「客観性」なのだそうだ。
この人が言うのには、たいていの人は会社の出来事、特に人間関係をエージェントに話すときに感情的になる。それに対して私は客観的に問題点と改善案を考えるので物事を解決するのに向いていると言う。

……それって、私の共感性の低さから来ているのかな?
もし共感性の低さが客観的な問題解決能力につながるのなら、共感性の低さというのは少なくとも仕事の上では悪いばかりでもないのかもしれない。
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プロフィール

あゆみ

Author:あゆみ
大人の(成人)発達障害です。「発達障害のわたしのこころの声」(学研)の著者です。
本には書けなかったこと、本を出してからの日々を綴っています。
会社員と一人暮らしが出来ていているのに、発達障害は確かなようです(診断済み)。



発達障害のわたしのこころの声 (ヒューマンケアブックス)

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